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- ウェスタンブロッティング関連抗体
直接法と間接法
ウェスタンでのターゲッ ト分子検出法は、 一般的に一次抗体および二次抗体を用いた間接法にて検出されます。 しかしながら場合によって、 一次抗体 だけで検出する直接法を使用することも可能です。 目的や状況に応じて選択することで効率的なウェスタンブロッティングを可能にします。
直接法
間接法
利点
·実験ステップが少ない ·非特異的シグナルを低減できる
·一次抗体に複数の二次抗体が結合するため、 シグナルが増幅さ れるため感度の向上が期待できる ·二次抗体を変えるだけで検出方法を簡単に変更できる ·標識抗体のバリエーションが豊富
欠点
·一次抗体への標識反応が、 抗原結合部位に影響を及ぼす可能性 がある ·二次抗体の非特異的な反応が生じる可能性がある ·一次抗体への標識反応作業に時間がかかる ·二次抗体の反応時間、 洗浄時間がかかる ·標識済み一次抗体の購入に費用が掛かる
モノクローナル抗体とポリクローナル抗体
モノクローナル抗体は、 抗原上の1つの抗体結合部位 (エピトープ) と反応し、 ポリクローナル抗体は複数のエピトープと反応します。 ウェスタン用の 抗体としては、 目的用途に応じてこれらを使い分ける必要があります。 目的タンパク質の相対量を定量したい場合はモノクローナル抗体が適しており、 目的タンパク質の発現量が少ない場合や定量的な結果を求めない場合は、 ポリクローナル抗体が推奨されます。
モノクローナル抗体 抗原上の一つのエピトープにのみ反応 ポリクローナル抗体 抗原上の複数のエピトープに結合
結合部位
ロット間誤差 感度
ロット間ごとの差はない 抗原が変性・修飾 (リン酸化など) された場合、 抗体が認識できな くなる可能性がある *エピトープによっては、 高感度になる場合もある 定量性に優れている 特異性は高い エピトープを含む特定の領域の有無を確認することもできる
ロットごとに抗体の組成が異なる 複数のエピトープが存在するため、 抗原分子上にたくさんの抗体 が結合できる可能性があり、 結果としてシグナルが高くなる 定性的な実験に適している 必要に応じて定量的な検出ができることを確認して使用する 複数種の抗体を含むため、 よく似た配列を認識したり、 バックグラ ウンドが高くなる可能性は、 モノクローナル抗体と比べると高い
定量性 特異性
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Bio-Rad Laboratories
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